夫婦二人三脚で夢つかむ 乳質向上に情熱を注ぐ田頭和之さん

2024.10.21

 愛知県から長野県に移住した富士見町の田頭和之さん(38)は、夫婦二人三脚で酪農を営んでいます。7月には、東海酪農業協同組合連合会が主催する「第14回乳質表彰」で最高賞に当たる東海農政局長賞・東海酪連会長賞優秀賞を受賞しました。

 

 和之さんは、北海道の学校で酪農を学んだ後、地元愛知県に戻り、10年ほど独立を目指し実務経験を積みました。長野県を候補に移住先を探し、土地柄と人柄に「縁」を感じ、妻の美奈絵さんとともに富士見町に定住することを決めました。富士見町で経営移譲を検討していた酪農家から事業継承しました。JA全中の畜産経営継承支援事業を活用。「JA畜産課職員の献身的な対応でスムーズに経営を引き継ぐことができた」と振り返ります。現在は経産牛26頭と育成牛14頭の計40頭を飼育。2023年は年間で約203トンの生乳を出荷しました。

 

和之さんは、乳質向上に力を注ぎます。受賞に際しては、乳質について特に気を付けていることとして①除糞を頻繁に行い牛床を清潔に保つ②育成期の床替えなど衛生管理に十分気を付ける③病気の早期発見に努める④なるべく搾乳する人と時間を変えない(日々、同じ環境でストレスを減らす)――を挙げました。「安全安心、おいしい牛乳を届けるため努力します」と情熱を傾けています。

 

 これからも夫婦で力を合わせ、酪農家として道を歩み続けます。

 

写真=受賞した賞状を持つ田頭さん夫婦(長野県富士見町で)