生産資材価格高騰対策 総額2,744万8,853円を対象者のJA口座に振込みました

 JA信州諏訪営農部生産資材課は2024年度、生産資材価格高騰対策の一環で、出荷用スチロールボックスへの支援金と予約肥料・出荷用ダンボール・農薬への割戻金に支援金を加算した総額2,744万8,853円(税込み)を支援します。出荷用スチロールボックスへの支援金支払いと、割戻金に支援金を加算するのはJAで初となります。2月20日、対象者のJA口座に振込み、3月に振込明細書を送付します。農業経営の継続や次年度以降の顧客確保に繋げたい考えです。

 

 各種生産資材が原材料・輸送費、製造費、人件費等の高騰により値上げ・高止まりが続き、生産者の経営を圧迫していることから、JA全農長野協力のもと計画しました。組合員にはJA機関誌「月刊JA‘s民(ジャスミン)」2月号(2月1日発行)で周知しています。

 

 出荷用スチロールボックスはブロッコリーやアスパラ、チャービル、氷詰めイエローコーンなどに使用されます。段ボールのように生産者が在庫保管することができないため、予約対応とならず、割戻金支払い対象となっていませんでした。今年度、価格高騰前の2021年から約40%の値上げ情勢だったことから、支援を決めました。3月から11月末までの購入分について購入金額の1.7%以内、総額165万円以内を上限に算出。168件に総額163万9,406円を支援します。

 

 「予約肥料・出荷用ダンボール・農薬利用者割戻金」「予約肥料・農薬大口利用者特別割戻金」は毎年行っている事業です。今年度は、算出した割戻金に支援金を加算します。両事業ともに2023年12月から2024年11月末までの生産資材購買予約注文に対して個人別やランク別に算出。「予約肥料・出荷用ダンボール・農薬利用者割戻金」は969件に1,703万9,716円、「予約肥料・農薬大口利用者割戻金」は181件に876万9,731円を支援します。

 

 同課では今後も、JA全農長野や各資材メーカーと連携を図り、生産資材価格を設定していきます。また、早めの商品在庫確保を徹底し、値上げ幅を抑制していきます。

 

 同課小林雅典課長は「割戻金の支払いは、毎年『助かった』『ありがたい』という声をいただいている事業。営農部では、各課が営農指導や販売事業面からも価格高騰への対応を進めている。生産資材課では割戻・支援を行うことで生産者の農業経営の維持に貢献し、引き続きのJA事業利用に繋げていきたい」と話しています。

 

写真=JA原村営農センター管轄倉庫でブロッコリーの出荷用スチロールボックスの在庫管理を行う職員。JAで初めて割戻金支払いの対象となりました(長野県原村で)