県内初「リゾケアXLⓇ研修会」 JAとJA全農長野が連携して実施

2024.06.07

 JA信州諏訪とJA全農長野は6月3日、茅野市のJA茅野市営農センターで、長野県内初となる「リゾケアⓇXL研修会」を開きました。水稲直播栽培向け種子処理「リゾケアⓇXL」の概要を確認し、農機メーカーが播種作業を実演。JA農機担当者、JA全農長野担当者、農機メーカー42人が出席し、新しいスマート農業の実現に向け知識・情報の共有を図りました。

 

 「リゾケアⓇXL」は2024年度から、JA全農長野が本格的に普及検討を進める商品。全国では2022年から使用が始まりました。水稲種子に出芽・苗立ち安定化効果、苗腐病に対する効果、初期害虫に対する効果を含んだコーティング処理を行います。水稲生産者が抱える「規模拡大をしたいが人手が不足している」「直播の苗立ちに苦労したことがある」「育苗ハウスが足りない」などの課題の一助となり得る「スマート農業」のひとつとして期待されています。

 

 この日は、「リゾケアⓇXL」取扱いメーカーの担当者が商品の概要や栽培の流れを説明。代かき後、落水してから土中に「リゾケアⓇXL」を播種します。1週間程度湛水を維持し、出芽を確認したら3~7日間落水します。状況を見て再入水し、移植栽培と同様の水管理を行います。2023年の県内試験ほ場では、他の技術に比べて「リゾケアⓇXL」の生育・収穫時の状況が優れていました。

 

 農機メーカー3社が直播用の田植機の性能を紹介。同市内のほ場で播種を実演しました。参加者は播種後の田んぼに近づき、種子のようすを確認していました。今後は随時生育状況を確認し、収量を調査。今後の普及活動に役立てる考えです。

 

 JAの清水浩明基幹農業機械センター長は「スマート農業が日々進化する中、農業機械担当者においても新たな知識を習得し、今後の組合員に向けたサービス提供に努めたい」と話しました。